色々準備が終わって(ないけど) 、やっと出国の目処がたちそうです。
とりあえず2019年現在、ETH留学に必要な手続きや書類をメモしておきます。
始めに書いておきますが、渡航までに十分な期間を確保しておいた方がいいです。書類のやりとりと並行して住居を探す必要があるので大変でした(もうやりたくありません)。所得のある方は税金の手続きとかもあるので結構煩雑です。
1) 教授へのコンタクト(Sep.2018, 渡航8ヶ月前)
当然の話ですが、受け入れ先がないと留学なんて出来ません。
有名な教授だとポスドクからアプライのメールが山のようにきて読んでももらえないこともあるそうです。
私の出身ラボのボスもポスドクからのメールは読んでないって言ってました。そもそもポスドクを雇う気(というか資金)がないからだと思いますが。
私は留学希望先のボスが学会で来日していた時に懇親会で話しかけ、彼の研究内容や展望について軽く議論しました。会社の留学制度のように、給与保証のあるならポスドクなら受け入れ可能なことも確認しておきました。名刺も渡してありましたし、学会後のメールでのコンタクトもスムーズでした。アナログなやり方ですが、フットワークの軽い方にはオススメです。
2) 書類のやりとり(Dec. 2018 - May. 2019, 渡航5ヶ月前に開始)
大学(学部?)の秘書さんを通して提出した書類は下記の通りです。
- 最高学位のコピー
- 所得証明書
- ETHでの就業同意書(本人+所属機関)
- IP同意書
- パスポートのコピー
- CV
書類一式は郵送する必要があったのでEMSを使いました。日本から発送して届くまでに1週間ちょっとかかります。
同伴する家族がいるのであれば、これに加えて家族分のパスポートと戸籍(要英訳)が必要になります。英訳は個人でしてもいいらしいですが、その場合は公証役場(http://www.koshonin.gr.jp/)の証印が必要とかで面倒みたいです。
アメリカとかは所得証明に加えて財産証明も必要で、銀行で英文書類を作成してもらいました(2010年くらいの話)。
これらの書類を ETHを通してチューリッヒ市に提出してもらい、問題なければ滞在許可確約証がPDFで送られてきます。これを印刷して現地で住民登録(ビザみたいなもの)してもらうそうです。
2月末にETHにこちらの書類が到着してから確約証のメールが来たのがGW直前の4月末でした。ちなみに、この時点では滞在許可証の種類(滞在期間)はわかりませんでした。1年の滞在予定なので、多分Permit Bになると思います。
滞在許可が下りてはじめて、保険はどうするの?という問い合わせがチューリッヒ市からきました。
スイスでは日本とは違う形での皆保険制度を採用しています。
https://www.swissinfo.ch/jpn/%E4%BF%9D%E9%99%BA/31244874
https://www.swissinfo.ch/jpn/%E7%A4%BE%E4%BC%9A%E4%BF%9D%E9%9A%9C%E5%88%B6%E5%BA%A6/31343350
そのためスイスで就業する場合はなにかしらの保険に加入する義務があります。ただし、日本とスイスは社会保障協定を結んでいるので、日本で健康保険に加入し続けていればスイスでの保険加入免除を申請できるそうです。
社会保障協定申請書は日本年金機構のサイトからアクセスできます。
https://www.nenkin.go.jp/service/kaigaikyoju/shaho-kyotei/sinseisho/switzerland1.html
チューリッヒ市からの案内では厚生労働省のサイトがリンクされていたのですが、該当する申請を見つけられませんでした。
しかも、なんとMacからは申請が出来なかったため、GW明けに会社を通して申請することになってバタバタしています。
ちなみに、だいたいどこの国に留学するにしても渡航者向けの保険に入ると思いますが、別にそちらを提出しても問題ないようです。スイスは医療費が世界一高額と聞いてビビっている私は、保険でカバーできないケースも想定して申請することにしました。
3) スイスでの住居探し(Jan. 2018 - Apr. 2019, 渡航4ヶ月前に開始)
スイスは短期滞在用の家具付き物件が非常に少ないので選択の余地はあまりありません。長期で貸したい大家さんが多いそうで、人によってはPermit Lという長期滞在許可証の提示を求められるそうです。しかもドイツ語圏なので、大家さんによっては英語も通じないそうです。
ラボやETH内の人とちょうど入れ替わりできたりすると非常にラッキーだと思うので、Zurich日本人会の掲示板など見ておくといいと思います。ちなみに、スイスの年度初めは8月みたいです。
ETHの寮や住宅検索サイトがあったりして英語が通じそうなところを探しました。
Homegate https://www.homegate.ch/en
Accommodation page @ETH https://www.ethz.ch/en/the-eth-zurich/working-teaching-and-research/welcome-center/accommodation.html
Share flatなら400-1,000francs、2.5roomで800-1,600francsくらいとか書いてありますね。同居が気にならないのであればShare flatは低コストかつ英会話の訓練になるのでオススメですが、スイスは引越しも高額ということで今回はリスクも考慮して普通の部屋を選択しました。
家具付きで会社規定を満たす物件を契約するのは骨が折れると判断し、既に在籍している日本人ポスドクの方に現地の日本人不動産仲介業者を紹介してもらいました。私が利用したSwiss Japan Supportは仲介手数料が1ヶ月分でした。
Swiss Japan Support http://www.swissjapansupport.com/index.html
色々なやりとりを経て、結局物件が見つかるのに2,3週間、交渉・契約するのに3,4週間くらいかかったと思います。
スイスの家具付き物件は日割り計算しないのが一般的だそうで、それを知らずに5月半ばの渡航計画を立てていた私は契約期間の交渉するのに時間がかかってしまいました。
さて、渡航まで1週間を切りました。
まだ手続き関係が完了していないので気持ちが落ち着きませんが、最後は野となれ山となれ。