探してみた ~PyMOLで相同性の高いmotifの探し方~

先日JAK familyの相同性、というか配列の相違点?、を興味本位でPyMOLを使って紹介したところ、

KNIMEでは勝手に師事しているすさんにPyMOLでもご指導頂けました。

地味に嬉しかったので、私が使ってるPyMOLのfindseqというscriptも紹介します。

Findseq - PyMOLWiki

すさんの紹介してくれたcolor_by_mutationと違ってダウンロードできる形のスクリプトが画面右側に用意されているので、findseq.pyのかたちでダウンロードすればOKです。
PyMOL上でのactivateの仕方はすさんの方法に準じるので割愛します。

今回の題材は同じくJAKiのdelgocitinib@JTというアトピーの塗り薬です。

https://pubs.acs.org/doi/full/10.1021/acs.jmedchem.0c00450

PDB id7C3Nです。前回のpfizerのJAKiの6bbuと併せてfetchで読み込んでおきましょう。全然重なってないのでalignもかけます。

fetch 6bbu 7c3n
align 6bbu, 7c3n, object=aln
color_by_mutation 6bbu, 7c3n
hide lines
hide sticks
select ar7, byres organic around 7

水分子は鬱陶しいので隠してあります。 選択性に関係してそうなのはp-loopのあたりでしょうか。 余計なリボンを消してよーく見てみると、delgocitinibのシアノ基はかろうじて変異近傍の主鎖を捉えてます。反対にpfizerのcompound 25は少し浮いているp-loopに対してEt基で空間を埋める程度のお仕事でしょうか。両社ともお見事。

ところで私のようなkinaseのど素人は、俗に言うDFG motifとかがどの辺でどんな仕事してるか 全くわかりません(勉強不足ですみません)。 そんな時に使えるのが今日紹介するfindseqです。

findseq DFG, enabled, DFG
enable aln

対象objectが一つであればDFGのmotifだけがselectされるはずなんですが、複数のobjectで一度に処理すると違うmotifも認識されちゃってますね。。。
alnobjectでsequence alignmentがかかっているので、赤枠のように同じ位置のDFGがいわゆるDFG motifだと思われます。

show sticks, DFG

赤枠のsticksのあたりがDFG motifですが、先ほどの選択性に関わっていたp-loopと比べて位置情報レベルでも相同性が恐ろしく高いですね。 こんな感じで、resnでは出来ない配列検索ができます。良い子のみんなはこれがなんで便利なのかわかるよね?
以上、知らないおじさん同士の知的なSNSでのやり取りの仕方を探してみました。おしまい。